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アイスウォーターチャレンジから見る10のマーケティング要素

By: Anthony Quintano

こんにちは。福岡のホームページ制作、シンス株式会社の越水です。

アイスウォーターチャレンジは理想的なマーケティングのケーススタディ

少し前に多くの有名人たちが氷水をかぶる動画がメディアで話題になりました。

これはアイスウォーターチャレンジというチャリティ企画ですが、アメリカで始まったこの運動はソーシャルメディア上に投稿された動画で話題に火がつき日本でも広く知られることになりました。

アイスウォーターチャレンジのルールは次のようなものです。

  1. 指名を受けた人はバケツに入った氷水をかぶるか、決められた金額を寄付するか、またはその両方を行うかを24時間以内に選択する
  2. 氷水をかぶることを選んだ場合、その動画をFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアで公開する
  3. その後、同じチャレンジをしてもらいたい人を2~3人指名する

アメリカでは名だたる起業家や有名人が参加したこの運動、結果的には前年を大幅に上回る寄付を集め、アメリカの筋萎縮性側索硬化症(ALS)を研究支援するアメリカALS協会(ALSA)に役立てられるそうです。

さて、マーケティングの面から見てみると寄付額が大幅アップを達成し、自然に有名人を巻き込むことに成功し、人々の話題にのぼり、各メディアでも大きく取り上げられるなど理想的なモデルケースとなっています。

今回はアイスウォーターチャレンジにおけるマーケティング要素を読み解いた記事が海外メディアに上がっていたのでご紹介します。

10 Lessons Marketers Can Learn From the ALS Ice Bucket Challenge

以下、意訳になりますのでぜひ参考にしてみてください。


1.参加者の壁を低くする

氷水を手に入れることは誰にでもできます。今回の運動は参加登録をする必要はないし、なにか書類に記入して提出する必要もありませんし、動画をアップロードするためのホームページも用意されていません。

参加者はただ、持っているスマートフォンで動画を撮って指名する友達をタグ付けしてソーシャルメディアに投稿すればいいだけです。

2.個人的な招待を繰り返す仕組み

もしあなたが招待された場合、ソーシャルメディア上という人目につく場所で自分の知り合いから直接カメラごしに参加を招待されるとなれば、なかなかそれを無視することは難しいです。

また、タグ付をされるのでソーシャルメディアで繋がっているあなた自身の知り合いもチャレンジの招待を目にすることになり、チャレンジへの不参加を選びづらくなるでしょう。

3.力強い言葉選びが行動を呼ぶ

他の人を招待することはソーシャルメディアでの拡散を生み出しますが、「チャレンジ」という言葉も効果的に働きます。

「チャレンジ」と銘打たれることによって、参加者は単に参加を促されるよりもやる気をもってこの運動に参加することができます。

4.緊急性は動機付けにつながる

招待を受けた側へ24時間以内に行動するというデッドラインのルールを設けることによって、チャレンジを先送りにしたり忘れたりすることを防ぎます。

5.短く消化できて楽しい、だけど作りこまれすぎないコンテンツ

ほとんどのチャレンジ動画は1分以内に終わるものですし、人々がすすんで氷水をかぶってびしょ濡れになるのは見てて愉快なコンテンツです。

そうした動画はALSやその研究に関するものではないですし、ほとんどの参加者は #IceBucketChallengeというハッシュタグをつけていて、ALSという難病に対する言及をしているわけではありません。

しかしGoogleの検索結果を見るとALSというワードの検索数は急上昇していて、結果的にその病気を知ってもらうことに繋がりました。そして、「ALS」というワードは「アイスウォーターチャレンジ」よりも多く検索されています。

6.有名人の参加がより拡散力を持たせる

草の根的なキャンペーンを大きなメディアに取り上げてもらい、クチコミを起こすには有名人の参加が転換点になります。

昨今、有名人はそれ自体がひとつのメディアチャンネルになっていて幅広い拡散力と、フォロワーとの強い繋がりを持っています。
その影響力は伝統的なメディアよりも強い場合も多々あります。

7.氷水をかぶることを選んだ人でも寄付をしやすくなる心理効果(ベンジャミン・フランクリン効果)

他の人にしてもらったことのお返しを考える時よりも、自分が誰かのためにすでに良い行いをしている場合のほうが、さらなる行動につながりやすいという心理的な動きがあります。

アイスウォーターチャレンジはもともと氷水をかぶるか、寄付を行うかを選択するのですが、氷水を選んだ人の多くがその後寄付も行っています。

ここで働いているのはベンジャミン・フランクリン効果という心理的な現象で、「氷水をかぶるチャレンジをした」という認識があなた自身が再度、好意的な行動(寄付をする)を起こすための手助けをしているのです。

8.お金が目的になっていない

お金はこの運動の一部ではありますし、結果的に寄付の金額もかなり集まりましたが誰もこのチャレンジにおいて寄付をお願いしているわけではありません。

氷水と寄付の両方を行った人も多いですが、寄付をするような経済的余裕がない人たちであっても罪悪感なしにこのチャレンジに参加できるような仕組みになっています。

9.独創的でなくても良い

アイスウォーターチャレンジはチャリティを刺激する方法としてスタートしましたが、最初からALSAが関わっていたわけではありませんでした。

ある参加者がチャリティの対象としてALSを冠して、他の参加者はそれに従っただけです。

参加者の興味をひくために何か突拍子もないアイデアを思いつく必要はありません。

10.既存の話題に乗っかっていこう

このキャンペーンはALSAがスタートさせたわけではありません。アイスウォーターチャレンジの参加者が自分たちの動画にALSと命名したのをみて、ALSAがその話題に飛びついたのです。


いかがでしょうか。
参加者も見ている人も楽しく、キャンペーンの主催側も大きな目的を達成した今回の運動はマーケティングの面で参考になる部分がたくさんあると思います。

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